しかし、日付は11月9日のままだった。
学校に行く準備をしながら私は、なぜいつもの「昨日」とは、携帯電話の置き方が違っているかを考えていた。
風が吹いて倒れたり、お母さんかお父さんが、机の上に置いたと言うのならば、「昨日」もそうなっていなければおかしいはず。
その小さな違和感を抱いたまま、私は家を出た。
「行ってきまーす」
そう言い、玄関のドアを開けると……。
高広が、退屈そうに家の前に立っていたのだ。
「あれ? 高広……おはよ。どうしたの?」
私がたずねると、少し照れたような表情を浮かべて、軽く手を挙げる。
「いや、夜の『カラダ探し』でよ……明日香が名指しされてたから、ちょっとな」
高広は……私の事を心配して、迎えに来てくれたんだ。
そう考えたら、少しうれしくなった。
「ありがと、大丈夫だよ。と、言っても、死んじゃったけどね」
自分でも何を言っているかがわからなかったけど、高広に笑顔を向けてそう言った。
毎日「昨日」を繰り返していても、いつも違う「昨日」がある。
携帯電話の違和感は、そういったものなのだろうか?
その答えを出せないまま、私は高広と一緒に学校へと向かった。
学校に行く準備をしながら私は、なぜいつもの「昨日」とは、携帯電話の置き方が違っているかを考えていた。
風が吹いて倒れたり、お母さんかお父さんが、机の上に置いたと言うのならば、「昨日」もそうなっていなければおかしいはず。
その小さな違和感を抱いたまま、私は家を出た。
「行ってきまーす」
そう言い、玄関のドアを開けると……。
高広が、退屈そうに家の前に立っていたのだ。
「あれ? 高広……おはよ。どうしたの?」
私がたずねると、少し照れたような表情を浮かべて、軽く手を挙げる。
「いや、夜の『カラダ探し』でよ……明日香が名指しされてたから、ちょっとな」
高広は……私の事を心配して、迎えに来てくれたんだ。
そう考えたら、少しうれしくなった。
「ありがと、大丈夫だよ。と、言っても、死んじゃったけどね」
自分でも何を言っているかがわからなかったけど、高広に笑顔を向けてそう言った。
毎日「昨日」を繰り返していても、いつも違う「昨日」がある。
携帯電話の違和感は、そういったものなのだろうか?
その答えを出せないまま、私は高広と一緒に学校へと向かった。