「理恵に何してるのよ!! 離れなさいよ!!」


理恵にまたがる健司を、何度も何度も竹刀で叩き続ける。


私が叩けば叩くほど、健司は身を丸くして、理恵の身体に覆いかぶさる。


「助け……てくれ。俺にもどうしていいか……」


健司が妙な事を呟いているけど、答えは簡単。


あんたが理恵から離れればいいだけでしょうが!!

「明日香! 助けて!! 助けて!!」


よほど恐怖しているのだろう。


泣きわめき、私の方に必死に手を伸ばす理恵。


「どうしたの!?って、健司!! あんた何してんの!!」


留美子がそう言うなり部屋に入って来て、健司を理恵から無理矢理引きはがす。


健司は床に転がったが、すぐに体勢を立て直すと、私達を押しのけて部屋を出ていった。




ソファの上で泣きじゃくる、ブラウスのボタンが弾けてしまった理恵。


ピンクのブラジャーがあらわになったその姿に、私達は何も言う事ができなかった。


「キス……されたぁ……」


そう言って、さらに泣き出す理恵の隣に座り、私は頭をなでた。


「何なんだよ健司のやつ! 『カラダ探し』なのに、誰の身体を探してたんだよ! 最初から、理恵を狙ってたんじゃないの!?」