急にあたりに白い煙がたちこめてきた。
はじめてクロが私の前に現れた時と同じ煙だ。
「行くんだね」
私がそう言うと、カクガリがうなずいた。
「お姉ちゃん、またね」
手を振る涼太の姿は、だんだん煙に包まれて見えなくなる。
「涼太君、またね」
やがて煙はあたりを白い世界に変え、完全にふたりの姿は見えなくなった。
「またね」
もう一度、私はそうつぶやいた。
煙はすぐに消えてゆくと、そこにはもう誰の姿もなかった。
はじめてクロが私の前に現れた時と同じ煙だ。
「行くんだね」
私がそう言うと、カクガリがうなずいた。
「お姉ちゃん、またね」
手を振る涼太の姿は、だんだん煙に包まれて見えなくなる。
「涼太君、またね」
やがて煙はあたりを白い世界に変え、完全にふたりの姿は見えなくなった。
「またね」
もう一度、私はそうつぶやいた。
煙はすぐに消えてゆくと、そこにはもう誰の姿もなかった。