「うそ、クロって私の他にも同時に担当を持っているの?」

 カクガリが『クロ』という名前に吹き出すのをにらみつけながら、
「俺クラスになると、同時に何人も担当するんだ。言ってなかったか?」
と当然のように言った。

___へぇ・・・


 クロはいつでもそばにいるような気がしていたけれど、他の人にも会っていたってことか。

 なんだか不思議な気がした。私が寝てたりダウンしているときにでも会っているのかもしれない。

「とにかく先輩、僕ひとりじゃとても無理です。お願いします、どうか手伝ってください」
カクガリが頭をさらに下げて懇願する。

「無理無理。こっちはあと7日しかないんだ。手助けしている余裕なんてない」
にべもなく却下する。