「全部俺?お前のやりくりが悪いんじゃない?」

出た。
私に丸投げ背負い投げ。

「あと貴ちゃんの携帯の課金料金と飲み代。CDもDVDも買いすぎるし」

「いいものは揃えたい」

「わかんないけど……そんなとこ。他にもあるかもしれない」

たぶんあるある。

他に考えてると

「もういいよ」

機嫌悪い返事をして立ち上がり
奥の部屋からジャケットを持ってきて着込む。

「どこ行くの?」

「面白くないから、パチンコ」

それだけ言って
部屋から出て行った。


あぁ
行ったか。

静けさと安心が部屋を包み
私はテレビのリモコンをつかみ
自分の好きなチャンネルを選ぶ。

これも

日常。

面白くなくても
面白くても

パチンコ行くじゃん。
どうせ行くなら
文句言わずに行けばいいのに
面倒なヤツだなぁ。