「そちらの方がよかったら紹介しますけど」

のび太君は真剣だった。
いいお医者さんなんだろう。
顔はのび太君だけど

きっと患者に優しく
婚約者に優しく
人に優しく地域に優しく
エコなヤツなんだろう。

「病院には行きました」

私は言う。

さっきまでのドキドキ感とトキメキ感は、巨大な注射器でドドーッとお尻から吸い込まれ、干し梅状態になりながら言葉を繋ぎ、他の病院に行って薬をもらって来た事を伝える。

すると

「よかった」

嬉しそうに笑顔で返事されてしまった。

私は頭を下げ

そっと
のび太君から後ずさる。



のび太君には
静香ちゃんがいた。

それが結末でした。

チャンチャン。