そのまま燃え尽きていると
貴ちゃん帰宅。
「何やってんだよ!」
床に伏す私の傍により
顔を近づける
あまり接近しないでほしい
その顔でどんだけ丸め込まれてきた私。
「ケーキ買ってきたぞ」
珍しい。
「何?転んで痛くて泣いてた?骨折でもした?」
情けない顔を修復できず
私は下唇を突出し
力も入らず
ダイソーで買ったパウダービーズのクッションのようにクタクタになっていた。
「早く起きてケーキ食べろよ。風呂のお湯入ってる?」
そう言って私をまたいで冷蔵庫からビールを取り出し、プルタブを開けて一気飲み。
「ねぇ何かない?」
倒れてる私に見向きもせず
テレビの前に座り込み
チャンネルをザッピング。
「貴ちゃんってさー」
「あぁ?」
「すぐチャンネル変えるよねー。私が真剣に見ていても、すぐ変えるよねー」
「面白くないから」
「面白くなかったら変えていいの?」
「いんじゃない?」
「じゃぁ私も面白くないからやめる」
「何を?」
「結婚生活」
「やめればー」
だよね。それでいいんだよ。