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日向兄さんが死んで以来、ますます学校に行けなくなってずっと部屋にひきこもっていた時。
高等部進学を機に、学校に行こうとしたことがあった。

晃良兄さんに半ば説得される形に近かった。
だけどぼく自身も、このままじゃいけないってことはわかっていた。

始業式、重い足取りで学校に向かう途中…何年かぶりに、桜塚達と遭遇した。
記憶の中で、夢の中ではもう何度も追いかけられていた。
だけど実物と会うのは、本当に久しぶりだった。

それがぼくの“いじめられっこ第二期”の幕開け。

携帯を取り上げられ、番号とアドレスがバレた。
ついでも財布の中身も全部取り上げられた。
彼らがお金に不自由しているとは思えないので、気まぐれか醍醐味か。

それから蹴り倒されて殴られて、「これからもよろしく」と笑って言われた。

電話には必ず出ること。
メールには必ず返信すること。
それが義務付けられたぼくは、大人しく従った。

彼らに立ち向かう勇気もなく、何より逆らって家まで来られて両親や晃良兄さんにバレるのがこわかった。

いじめられてるってバレるのがこわかった。

だってそれは、弱者のレッテルだったから。