「ぼく、どれくらい寝てた…?」
「…1時間くらいかしら。」
「月子ちゃん、ずっと、居てくれたの…?」
「…まさか」
結果的にはずっと居たのだけれど、別に彼についていたとか心配して残っていたとかそういうわけでは決してない。
それしか選択肢が無かったのだ。仕方なかった。
別にそこまでむきになることでもないのだけれど。
「…あつい…」
力ない彼の呟きに、思わず顔を上げる。
熱が上がったのだろうか。
薬が思ったより効いてないのかな…ちゃんと汗はかいているだろうか。
暗くて彼の様子はよくわからないけれど。
ガサリと、左手に何かあたった。
暗闇に慣れてきた目で確認すると、コンビニの袋だった。