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しばらく家族共用の携帯を、あたしが持つことになった。
朔夜の一声からで、あたしは今まで通り当番制でいいって言ったのだけれど、持っていかないならあたし専用のを買うと言い出したので、大人しく持つことにした。
よっぽどあの人のことが心配らしい。
そんな心配するほどでもないのに。
『なんかあったら絶対俺に言えよ』
朝家を出るときも、そう念を押された。
いつもあたしが家を出る時間はまだ寝てる朔夜が、珍しく起きてると思ったら。
何かなんて、あるわけないのに。
わざわざ言うようなことなんて、起こるわけない。
何があっても、どんなことがあっても。
あたしにとってはそれが普通で、日常なのだから。