「どんな子だったの?」


「んー…そうだねぇ。
いつも、目がキラキラと、綺麗な瞳をしていたよ。」


それが特別なことのように、ばあちゃんは大切そうに言った。



「へぇ〜。」


「いがぐり頭だったけどねぇ。」


「えぇ〜!?」



あたしが間抜けな声を上げると、ばあちゃんは「ふふふっ」と笑った。




「あの頃は自由なんてどこにもなかったけど、いつも笑ってたねぇ。笑う時も、怒る時も、素直で一所懸命だった。」


「もしかして…ばあちゃんはその人のことが好きだった?」


あたしが尋ねると、ばあちゃんは少しだけ照れ臭そうにしていた。

まるで少女のように。



「そうだねぇ、初恋だったんだろうねぇ。」


「やっぱり!」


あたしは楽しくなってきてわくわくした。

ばあちゃんの初恋なんて、あたしには想像もつかない。