「ねぇ、大丈夫!?」
はぁはぁ、という呼吸を繰り返しながら幸生は頷く。
だけど、あたしには全然大丈夫そうに見えない。
どうしよう…どうしよう…。
怖くて、不安で堪らなかった。
「ねぇ!今日はもう止めよう!戻ろう!」
そう言って、あたしはしゃがみ込む。
幸生は首を横に振った。
「でも。」
言いかけたあたしの腕を掴もうとした幸生の手。
だが、掴めるわけもなく、あたしの腕を通り抜けていった。
ズキン、と痛みを覚える心。
あたしと幸生は別の世界にいる、触れることさえ許されない。
……そんなの、分かってることなのに。