「…誰?」
きょとんとしながら聞いてくる幸生。
「…保護者かな。」
あたしは、気まずそうに呟いた。
そして、保護者と表現された当の本人は、
「ちづ?何、一人で喋ってんだよ。」
と、不思議そうにあたしを見ている。
タイムカプセル探しに付き添うことになった悠には、幸生の姿は見えない。
太陽が沈み、辺りは薄紫色に染まる展望台。
幸生は、珍しいものでも見るみたいに悠をまじまじと見つめている。
どんどん詰め寄っていって、何だか怪しいほどの至近距離になっていた。
でも、悠にはそれが見えていないから平然としているのだ。