「…た……。」
言うしかない……か。
「助けてくださぁいーーっ!!」
響き渡った私の大声。
店内はシンと静まり返って、誰もが私に注目している。
「……え?」
目の前には、驚いて呆然としている山崎くん。
まるでハトが豆鉄砲を食らったような顔をしていた。
佐倉くんは……堪えられないとでも言うように声を上げて笑いだした。
「芳乃さん…実は天然でしょ?大声で言うって…。」
腹を抱えて笑う佐倉くんを見ているうちに、私の顔に集まりだす熱。
は、恥ずかしっ!!
恥ずかしすぎる!!
私はビールをゴクゴクと飲み干した。
もう今日は飲むぞっ!!
飲んでやるぞぉぉ!!