従業員用の通路に運び込まれた大量の駄菓子。
それは発注して、今日届いた商品だ。
山崎くんと共にバックルームへ運んだり、倉庫へ運んだりという作業を繰り返す。
途中、マリちゃんが休憩に入ったり、山崎くんが休憩に入ったり。
平日といえども、夕方は一番混雑する。
その間もレジ点検やら、発注やら…。
あぁ、腰が痛い……。
山崎くんが休憩から戻り、次は佐倉くんに休憩を取ってもらわなければ。
と、そこで私はある事に気づいた。
ラスクの創り物を任せてから4時間が経っている。
初めてとはいえ…まだ終わっていないんだろうか。
私はバックルームへ向かった。
「佐倉くん。」
そう声をかけながらバックルームを覗いて、私は目を丸くした。
「はい?」
佐倉くんは携帯電話を片手に、パイプ椅子に長い足を組んで座っている。
この状況は、一体…。
確かに座った方がやりやすい創り物もあるけど、ラスクは違うし……大体そこまで説明してない。
佐倉くんはカチカチと携帯電話を弄っている。
……何、この豹変ぶり。