「う〜顔から火が出そう…。」


頬をおさえる私を見て、佐倉くんは笑った。


「本当に可愛い人ですね、貴女は。」


「シレッとそういうこと言わないでよ!!」


「恥ずかしいの?」


「!!」



真っ赤になって固まる私に、佐倉くんは更に笑いだす。



「ゴメン。可愛くて、つい。」


「だからっ!!」



もう怒ってるんだか、照れてるんだか、自分でも分からない。


「あ〜も〜!!」


「まぁまぁ。じゃあ飲みにでも行きましょうか。お詫びに奢りますよ。」



そう言って、佐倉くんは手を差し出した。






「…ビール…カクテルもね。」


「姫の仰せのままに。」



佐倉くんはクスリと笑う。




繋いだ手の向こうに、
二人の未来が見えた気がした。