12月24日。
この仕事は、クリスマスもお正月も関係ない。
世間の休日とは関係なく、猫の手も借りたいほど忙しいのだ。
私は、先にお客さんの会計を済ませてから、バックルームでラッピングに取りかかった。
ラッピングと言っても、ウチの店に特別な規則やルールはなくて、皆それぞれに工夫して自分流に行っている。
私の場合はシンプルで、
まずお客さん自身に袋を選んでもらう。
袋はプレゼント用の際に使うことになっている店の袋(ピンクと赤の二種類)か紙袋、入れた時に中が見える透明の袋がある。
今回は透明の袋を使用する。
駄菓子とオモチャを綺麗に袋の中に入れて、カラフルなリボンを結ぶ。
リボンの色は、クリスマスカラーの赤と緑にした。
あとは、サンタクロースのシールを貼って出来上がり。
お客さんはニコリと笑顔で、
「ありがとう。」
と言って店を後にした。
お客さんからの「ありがとう」は本当に嬉しい、この仕事をしていることを幸せに思う瞬間だ。
私は人波に消えていくお客さんの後ろ姿にもう一度、深々と頭を下げた。