まるで、高級ホテルのように優雅なエントランスエリアはライトアップされていて、私は思わず息を呑む。


天井は高く開放的で、店のフロアに入ると一気に視界が広がる。






「どうしたの?」


路木さんは私の様子を見て不思議そうに言った。



「いや…私のような庶民には敷居が高いというか…何というか…。」





この店は、路木さんがよく利用するというバーで(バーって流行ってんのか?)、気品漂う店の空気に私はすっかり圧倒されていた。



「こんなカジュアルな格好で大丈夫ですか?」


「問題ないよ。」



路木さんはクスクスと笑う。