「いいじゃないの。悪い子じゃないんでしょ?付き合ってみたら?」
「バカ言わないでよ。相手は6つも年下で…。」
私の言葉を遮って、若菜は言った。
「6つも年下だから何なのよ?別に犯罪ってわけじゃないし、ただの職場恋愛じゃない。」
……確かに、そうだけど。
いつまでも煮え切らない私の態度に、若菜はまたしても溜め息を吐き出す。
「まったく。高校生の恋愛相談じゃないんだから、しっかりしてよ。
大事なのはアンタ自身の気持ちでしょ!どういう返事だとしても、ちゃんとしてあげなきゃ新人クンが可哀相じゃない。」
的確な若菜の言葉に、
私は何も言えなかった。
その通りだ。
若菜が言っていることは正しい。