食後にホットミルクを淹れると、マリちゃんは「ありがとうございます」と言って受け取った。



涙はもう止まっていて、猫舌らしいマリちゃんはゆっくりと時間をかけてホットミルクを飲んでいた。








恋愛に対してストレートに、臆することもなく突き進むマリちゃんを、私は心のどこかで羨ましいと思った。




佐倉くんを好きになって彼氏と別れてしまったマリちゃん。


佐倉くんに、ハッキリ想いを伝えたマリちゃん。




素直で無邪気で天真爛漫、ときどき自分勝手な19歳の女の子が羨ましかった。









そして同時に、佐倉くんに気持ちをぶつけたのだと知った時、心のどこかがチクリと痛くなった。




まるで針を刺されたような、
小さいけれど確かな痛み。