マリちゃんは、まるで涙腺が壊れてしまったかのようにしばらく泣き続けた。



時々聞こえる嗚咽を耳に感じながら、それは永遠のような時間にも思えた。





私はキッチンに立ち、人の家の冷蔵庫を勝手に開けている。


冷蔵庫の中はお茶やジュースと幾つかの調味料、牛乳とプリン、ヨーグルト。
少し前に流行った食べるラー油、梅干し、とけるチーズ。





私は透明の容器に入った梅干しだけを取り出して、パタリと冷蔵庫を閉めた。








……本当、何やってんだろうなぁ。




自分があまりにも滑稽だと思った。