食って、飲んで、騒いで……ヤロー共はそれぞれに自分の部屋へと散っていく。
俺もそろそろ引き上げようかという時に、歓迎パーティーの後片付けをしていた香住が言った。
「壱、いま千早くんお風呂なんですよ。」
「へぇー。」
やっとあの腐敗臭とサヨナラか。
「千早くんがお風呂から上がったら、家の中を案内してあげてくださいね。」
「んー…って俺!?」
「はい。」
んな、人の良さそうな笑顔で言われても。
「あっ、それから家具や一通りの服なんかは桜子サマが用意してくれて、もう千早くんの部屋に運んでありますから。」
「え?」
「千早くんが持ってきた物は、あれだけなんですよ。」
そう言った香住の視線の先には、汚ねぇ紙袋。
俺は呆れてしまう。
本当に変わってねぇな。