「壱、これでHAPPY ENDだなんて思わないでくださいね。」 「あっ!?」 「壱だけじゃないって事ですよ。 ここの住人は揃いも揃って諦めが悪いんです。 夢と同じ――追いかけるのは、得意なんです。」 余裕たっぷりの香住に、 俺は白目でも剥きたい気分になった。 千早に視線をやれば、梓月とリョウに囲まれて楽しそうに笑い合っていた。 夢も、恋も、まだ道の途中ってか? 上等じゃねぇか。