「あ〜ぁ。調子狂うよなぁ!」
最初に口を開いたのは、梓月だった。
「ったく、ホイホイ謝ってんじゃねぇよ!迷惑だなんて思ってねぇつーの!」
「梓月…。」
「仲間だもんネ♪」
「…リョウ…。」
「戻ってきてくれて良かったです。」
「香住サン…。」
顔を上げた俺に向けられた視線は温かく優しいものだった。
泣いてしまいそうになる。
最近の俺は、どうも泣き虫だ。
唇を噛んで、必死に堪えた。
「お前ら甘すぎじゃね?」
壱が呟くと、すかさずリョウが言った。
「なぁに言ってんの〜?
なんだかんだで一番甘いのはイッチーじゃん!」
ケラケラと笑うリョウ。
壱はバツが悪そうに、そっぽを向いた。
クスリと、香住サンは笑う。
「さぁて!千早くんも無事帰ってきてくれたことですし、夕食にしましょう。」