しかし、その直後。


リョウは梓月をどかして、テレビに噛りつく。




「テメッ!何すんだよ!?」


「……この人。」


「あぁ!?」


「この人、ウチのホスクラのお客さんだよ。」


「はぁ!?」


「…うん。たぶん、そうだよ!!
ウチのNo.1に超貢いでて、かなり入れ込んでる。」





リョウの言葉を、梓月は信じられないといった顔で聞いている。










その間も、テレビから流れる喘ぎ声。










ふと、千早に視線を向けた。




さすがに女だから…苦痛かもしれない。






自分の瞳に千早を映して、俺は停止した。






















――千早が泣いていたからだ。