俺の顎に触れていた手は、俺の頭に触れる。


骨ばった大きな手に撫でられる。





「いい曲作るから。もう少し待ってろ。」




小さな子供を宥めるような優しい声が、胸を締めつける。








俺は、そんなに不安そうな……寂しそうな顔をしていたんだろうか…。



……つーか、心配してた俺が心配されてどうするよ。





「…………。」




――『俺は寂しいよ。』








耳が熱い。いい加減うるせぇな、俺の心臓。




あ〜クソッ!!







階段を下りながら、得体の知れないイライラだかモヤモヤだかに、腹を立てる。


ドギマギしてる自分が更にムカつく!!