「言えよ。」
グイッと、顎を掴まれて。
物凄く近い距離に壱の顔。
鼓動が速くなって、
俺は抵抗を忘れていた。
「寂しいって言え。」
……何なんだよ!!その急に現れるSキャラは!?
射ぬくような真っすぐな瞳に見つめられる。
身動きが出来なかった。
指先でさえ。
「……さ、」
「…………。」
「さ……〜〜…。」
「…………。」
「…寂…しい、わけ、ねぇだろ……。」
擦れた声を絞りだす。
顔から火が吹きそうだ。
いや、マジで。
壱は、クスリと笑った。
「まぁ、許してやるか。」
何をだよっ!?
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