「…飯、作ったんだけど。」
壱のぼうっとした瞳は、不格好なサンドイッチを映す。
そうして、小さく笑った。
「ありがとう。」
「…あんま、無理すんなよ」
壱は、曖昧な笑顔を浮かべる。
「心配?」
「…べ、別に!」
俺はサンドイッチの載った皿を壱に押しつけた。
それを受け取って、壱は言った。
「それとも寂しいとか?」
「はっ!?」
コノヤロー…強気に出やがって!!
「俺に構ってもらえなくて寂しい?」
「っ!んなわけねぇだろっ!!」
「そう?」
「…………。」
なんだ、これ……。
俺、なんでこんなに焦ってんだよ!バカらしい!!
「俺は寂しいよ。」
「…………。」
心臓がうるせぇ。
俺と壱を包む、変な空気。
コイツ、こもり過ぎて頭イカれたんじゃ…。