覆いかぶさる罪悪感と自己嫌悪に潰されそうになりながら、
出来上がったサンドイッチを手に階段を上った。
我ながら酷く歪な仕上がりになってしまったサンドイッチ。
俺は、壱の部屋のドアをノックしようとして、一瞬躊躇った。
壱の様子が可笑しくなったのは、つい最近。
バイトと金曜日の路上ライブ以外は、ほとんど部屋に閉じこもっている。
何をしているかというと、曲作り。
ライブハウスでのライブに備えてのことだ。
壱は寝食を忘れたみたいに、作業に没頭している。
真夜中でも隣の部屋から聞こえるギターの音色が、それを物語っていた。
俺は無力な自分に苛立つ。
見守ることしか、出来ねぇなんて。
また深く長い溜め息を吐き出す。
意を決して、ドアをノックした。
それから数秒後、
開かれたドアの向こうに壱が佇む。
俺は息を呑んだ。
壱は青白い顔をしている。