――瞼を開けると、影に包まれていたリビングには電気がついていた。
雨音も、風の音も、酷くなっている。
白い天井を見上げたまま、しばらく外の音を聞いていたが、突然鳴り響いた雷に慌てて身を起こした。
すると、気づかなかったけど、ボクの身体にブランケットがかけられていた。
誰かが帰ってきたのだろうか。
空に目を向けると、外はもう暗くなっている。
どしゃ降りの雨、
ゴウゴウと鳴る風。
雷鳴。
男らしくないって言われると何も言えなくなっちゃうけど、ボクは雷が苦手だ。
身を裂くような、あの音を聞くとドキリとする。
ボクは肩を竦めた。
叩きつけるみたいに降る雨は、滝のように窓ガラスを伝い流れる。
闇に埋もれた空がパァッと光る。――それが、合図だった。