外へ出ると、日差しは容赦なく降り注ぐ。
蒸し暑く、身も心も重くなる。
足取りも重く、家路へと突き進む。
人々でごった返す駅から電車に乗り込んだ。
都心から郊外へ向かう車内は平日の昼下がり、比較的空いている。
シートに腰を下ろして、流れゆく景色を見つめていた。
ビルに囲まれてゴチャゴチャとしている東京の街。
巨大な看板の広告、入り組んだ道路。
温かみも何もない、日差しを受けても何となくグレーがかった車窓の向こう側。
過ぎ行く街並みに辟易して、俺は静かに目を閉じた。
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