「ねぇ?」


「うん?」


「『HONEY』って人気なの?」


「当たり前じゃん!っていうか、女子高生で『HONEY』が分からないなんて翼くらいだよ!」





私の中で渦巻いているのは、自分でも説明のつかない複雑な感情。



煌めくステージの上で華やかな衣装を身に纏い、歌って踊る『HONEY』を見て、
私はただ呆然とするばかりだった。










「なぁに?もしかして、『HONEY』に興味持ったの?」


「……まぁね。」


「マジで!」



歩美は嬉しそうに笑う。