若干、引き気味の私の横で歩美が叫び声を上げた。
「ギャーー!!八重サマーーー!!!」
若干、引き気味どころじゃない。
もう、ドン引きだ…。
歩美のキャラが崩壊している。
画面に目を向ければ、
“エロセクシーな俺様・沢崎八重”
の文字。
あぁ、歩美がスキな“八重サマ”ね。
そう思った瞬間、映し出された顔写真を目にして、
私は固まった。
だって………。
私、この人を知っている。
ステージを照らすスポットライト………、
現れた人物。
長身、黒髪の長髪。
隣人だった沢崎さんだ―……。
何が起こっているのか、もうさっぱりだ。
何で?どうして?、そればかり。
けれど、
次に画面に浮かんだ文字を見て、私は息が出来なくなった。