今日の夕食はハンバーグにした。
それは、もちろんジンのリクエスト。
美味しそうにハンバーグを頬張るジンは、子犬のようで。
私にキスマークをつけたドSオオカミは、一体どこへ消えたのか。
まるで、別人みたい。
世間では、こういうのをギャップとでも言うのか?
「……美味しい?」
「美味い!」
……あぁ!もう〜!可愛いなぁ…。
「ツバサちゃん、はい。」
「はっ?」
「アーン。」
「なっ!?」
フォークにハンバーグ、……そして“アーン”……。
「ほら。」
恥ずかしさMAXだが、ニコリと笑うジンに嫌だとも言えず、私はパクッと食べた。
「美味いでしょ?」
頷く私。
「ツバサちゃんも、やって。」
「はぁ!?」
可愛い顔して口を開けて待っている、……あぁーー!可愛いな!!
「……はい。」
ジンは、パクリと食べた。
……なんだ?この食べさせっこは…………。
バカップル化(?)してる自分を冷静に考えて恐ろしくなった。
私は、いつも翻弄されてばかりだ。
ドキドキしてるのも、私ばっかり。
ジンは悲しいくらいにいつも通り………でもないか。