「ツバサちゃん、アイス食べていい?」


「…どうぞ。」



自由気ままなジン。






けれど、リビングのソファーでは観月さんがメソメソと泣いていた。



私は、テーブルを挟んで、観月さんと向き合う形でソファーに座っている。




……何とも気まずい……気まずすぎるぞ、コレ。






「…もう、泣くことないじゃん。。」


「翼様!説明してください!一体、どういうことなんですか!?」


「いやぁ、何ていうか…。」




口ごもる私を見かねたのか、チョコレートのカップアイスとスプーンを持って、ジンはサラリと言った。


「ペットですよ。ペット。」


「ジン!!?」



慌てる私の隣に、ジンは平然と腰かける。



「ツバサちゃんとは、どういった…?」


ジンのペット発言を聞いて呆気にとられていた観月さんは、ハッとした様子で口を開く。




「あ、あぁ!申し遅れました!
私、観月 要と申します!“先生”のもとで働いておりまして、時々こうして翼様のご様子を……。」


「“先生”?」




私は、慌てて二人の会話に割って入る。



「観月さん!私がちゃんと説明するから!
ジン、部屋に戻ってて!」


ジンは唇を尖らせる。




「ジン!」


「…はぁい。」






私は頭を抱えて突っ伏してしまいたい気分だった。



これ以上、話がややこしくなっては困る!!