「そ、れは……。」
「あぁ!お手洗いでしたら、そちらの奥でございます。」
…………は???
「お客様がお戻りになられるまで、
私が責任をもって、こちらのお荷物はお預かり致しますので、ご安心ください。」
名札に“奥田”と書いてある店員は、ニコリと笑って言葉を続ける。
「あぁ!大丈夫です。時々、お客様のような方はいらっしゃいます。
お気になさらないでください。」
……何?この女?
俺が突き出してる包丁はスルー?
「ふ、ふざけんな!!ナメてんのか!?」
「私は、いつでも真剣です。
頼りないかもしれませんが、こちらのお荷物は責任をもってお預かり致しますので、どうぞ、ご安心ください。」
……オイ…この女、俺が強盗だって分かってる??