しかし、俺の想像を裏切る結果。
ノートには、何も書かれていなかったのだ。
……いや、正確に言えば書かれていたのかもしれない。
ノートの前半のページ半分程が、全て切り取られていたのだ。
一体、そこに何が記されていたのか?
切り取った人物は、誰なのか?
俺の疑問は、何一つ解決していない。
パラパラとノートを捲っていると、ひらりと何かが落ちた。
……写真?
それも、二枚。
畳の上に落ちた写真を拾う。
そして、
俺は驚愕するのだった。
一枚目の写真は、中学の卒業式。
ダッセぇ俺と、水沢詩織……。
俺の財布にも入っている、あの写真。
二枚目の写真は……。
中学の制服に身を包んだ水沢詩織と、面影が残る幼い奥田梨子。
二人は、笑顔で……。
その写真から伝わるのは、二人の親密さ。
何よりも、写真が撮られたと思われる場所は、この部屋だった。