それは美帆からで、あたしは出来るかぎり不機嫌な声音にならないよう言い聞かせてから電話に出た。
「もしもし?」
「もしもしっ!?エリ〜、ゴメ〜ン!!」
「何かあったの?」
美帆は言いにくそうに話し始めた。
「………実は、行く途中で立花くんと偶然会ってね…。」
なんとなく、あたしは予想がついてしまう。
「仲直りしたんだ?」
「うん……。」
「よかったじゃん?」
「…それでね、あたし……。」
………この女………あたしに言わせる気か!?
「……二人で行くんでしょ?お祭り。」
「うん…。本当に、マジでゴメン!!
……エリ、もう待っちゃってるよね…?」
……約束した時間から30分、待っちゃってるよ。
「まぁ……。」
「本当にゴメンね!!もう、あたしサイテー…。」
………あぁ……マジめんどくさっ!!