……まさか、自分の人生で男子におんぶされる日が来るとは…………。
「お、重いよ?」
「重くない、重くない。」
モモの背中に、身体を預ける。
あたしの足は、地上を離れた。
………これは、ヤバくないか?
自分の耳に響く、自分の心臓の音。
背中越しに、モモにも聞こえているかもしれない。
「モモ…。」
「ん?」
「………ありがと。」
「な、何だよ、急に…。」
「モモ。」
「え?」
「あの大きな観覧車、『星空観覧車』っていうんだって。」
「へぇー。」
「………今度、一緒に乗ってくれる?」
「……いいよ。」
「…モモ。」
「ん?」
「ばぁか。」
「はっ!?」