「どうせ、釣り合いがとれないとか思ってんでしょ！」


「いやいや、そうじゃなくて。」


「じゃあ、なに！？」



モモは、笑いながら言った。


「エリーってさぁ、面食いなのかなぁって。」







………何だろう。


あたし、モモの笑顔って困る。

落ち着かなくなって、見てられなくなる。




こんな風に真っすぐに笑う奴、今まであたしの周りにいなかった。






「だ、誰だって、あんなイケメンが目の前にいたら好きになっちゃうでしょ……。」


あたしは、俯いた。


モモは、そんなあたしを見て目を細めて笑っている。




「頑張ろうな。」



そう言ってモモは、あたしの頭を撫でた。


ぽんぽんと、触れたモモの行動は自然すぎて。





でも、照れくさいような、恥ずかしいような可笑しな感情のせいで、すぐに顔を上げる事ができなかった。








応援してくれる奴がいるって、何だか堪らなく嬉しい事なのだと、あたしは初めて知った。