「うっ!ゲホっ!」
水中から顔を上げた時、同じタイミングで百瀬も顔を上げたようだった。
あたしが咳き込む中、百瀬は大きく息を吸い込みながら前髪をかき上げた。
制服の白いシャツが肌に張りついている。
ムカついてプールに突き飛ばすあたしもあたしだけど、手を掴む百瀬も百瀬だ!
この後、どうせコイツはキレるだろう。
何すんだよ、とか言って。
別に構わない。
どうでも……。
「やっべぇ!エリーって面白すぎる!」
百瀬は、あたしの予想を簡単に裏切った。
それどころか、声を上げて笑っている。
………コイツ、もしかして学校1のバカ?