「そんな!!がらくたみたいな夢だったら、さっさと捨てちゃえば!?
けどね!!あたしは信じてんだよ!!アンタの!そのがらくたみたいな夢を本気で信じてんだよっ!!!」








……あぁ…もう、ダメだ…。










モモの胸ぐらを掴んだまま、あたしは俯いた。






「………はっ、めんどくさ。
アンタみたいなヘタレ、好きになったあたしがバカだった。」






観覧車が地上に辿り着く。




開けられる扉。




スタッフの人は、男に馬乗りになって、胸ぐら掴んで泣きじゃくるあたしに、きっと驚いただろう。










あたしは、そうして言った。







「サヨナラ。」







吐き捨てるように言って、そのまま観覧車を降りて駆け出した。




溢れる涙を拭いながら。


それでも、涙は途方もなく流れた。






観覧車に置き去りにしたモモ。




モモは、あたしを追いかけて来ない。






でも、それでいい。



それで、いいんだ。