昼下がり。
日曜日の午後。
前に来た時のような暑さもない、過ごしやすい日。
美帆や立花くん、志木くんと来た時には、あれほど億劫で退屈だった場所なのに、まるで嘘みたいだ。
足は痛くないし、モモは同じ歩幅で歩いてくれるし。
そして何より、あたしはあたしでいられる。
ありのまま、自然体で。
モモは、いつもと変わらない笑顔、
時々くだらない冗談を言ってはあたしを笑わせた。
久しぶりに電話で話した、あの日のようなたどたどしさはない。
あたしがモモに、モモがあたしに馴染むのに時間はかからなかった。
あたし達は自然に手を繋いで歩いたし、バカげたアトラクションでさえ本気で楽しんだ。
それは、どこからどう見ても、きっと完璧なデートだった。