「ばあちゃーん!腹減った!!」
「こら!まず、ただいま、だろ。それに、“ばあちゃん”じゃなくて“フジコさん”って呼べって何回言ったら分かるんだい!」
店内に走って入ってきたのは、黒いランドセルを背負った男の子だった。
そうして、あたしは呟いた。
「………太一くん?」
男の子が振り返る。
あたしに気づいて、あー!!、と叫んだ。
「なんだい?知り合いかい?」
店主に聞かれ、あたしは答えた。
「前に一度、河原で……。」
「へぇ。この子は、孫でね。両親が仕事で帰りが遅いもんだから、ここでメシ食わせてるんだ。」
孫………。
なんか、分かる気がする。
不思議な魅力を持つ祖母と、大人びた孫。