自分の教室へ戻ると、もう後片付けは終わっていた。






みんな、それぞれに文化祭を楽しんでいるんだろう。



教室には、数名のクラスメートが残っているだけだった。







あたしは、机の中の物を適当にカバンにつめた。




そのカバンを手に、教室を出る。


その時、美帆と鉢合わせになった。




「えっ!?エリ!?
ちょ、なに、帰んの?」


「……ゴメン。帰るわ。」


「えっ!?エリっ!?」






あたしは、美帆と目を合わせられないまま、駆け出した。