「モモ!」



そう言った女の子は、この間の。


ファーストフード店で、モモが会っていた女の子だった。





「何だよ、来てたの?」


「うん。……に、しても何て格好してんの?」


「可愛い?」


「……まぁまぁかなぁ。
可愛いっていうか、奇麗かも。」






モモと女の子の話を、あたしは身動きもできず見つめていた。




そのうち、モモが言った。






「あ、エリー。
紹介すんね、俺の幼なじみの奥木花波。俺らとタメね。」



「はじめまして。」


花波…さんは、丁寧に頭を下げる。


あたしは、慌てて立ち上がって言った。




「はじめまして、蒼井エリです。」



横からモモが言った。


「俺の彼女なのよ。」


「ちょ、ちょっと!」





花波さんは、あの時の印象と変わらず、清楚に微笑んだ。