モモは、クスクスと笑う。



思わず立ち上がって、文句でも言ってやろうとしたあたしの腕をモモは引いた。




「えっ!?ちょっ!?」





そうして目が合ったモモは、ものすごく至近距離。




あたしの心臓、世界新記録くらいの大ジャンプ。


モモは声を発することなく、口だけを動かした。








「(目、閉じて?)」






ドクンドクンと、バカになってしまったらしい心臓の音が耳に響く。




モモの瞳に映る、あたし。






……目を閉じる、あたし。









モモは、

触れるだけの素早いキスを

あたしに落とした。







ニコっと、笑顔のモモ。