もう、さっぱり分からない。



どうしたらいいのか、分からない。









その時、俯くあたしの腕を掴んだのは、追いかけてきたらしいモモだった。






………フラれるのだろうか。




あたしは、言葉に詰まる。


しかし、モモは言った。






「行こう!」


「…え?」


「花火!始まるから!!」





モモは、そのままあたしの手を握って走りだした。




「ちょっ!どこに!?」



けれど、モモは答えない。









人込みを掻き分けて走る、あたし達。



モモと、初めて手を繋いだ。







その熱に、あたしは戸惑う事しかできない。