ちらりとヒメを見れば、焼酎をボトルごとラッパ飲みしていた。
「ヒ、ヒメ!もう、そのくらいにしよう!!なっ!!」
「やぁだぁ。」
「ヒメちゃ〜ん。今日は、お仕舞いにしようね〜。」
諭すように言う俺を、ヒメはまじまじと見つめて言った。
「…………タレ目。」
「………うん、そうだよね。」
あぁ……うん、絶対言うと思ったよ。
どいつもコイツもタレ目、タレ目って俺どんだけタレ目だよ!!…………普通のタレ目だよ!!!
「カジュキー。」
「んっ?」
「……らいすきよ。」
「お、おぉぉー。」
呂律のまわってない口調で、ぎゅっと抱きついてきたオヒメサマ。
俺は突然すぎてアワアワした。
「らいすきー。」
………やばくない?反則じゃねぇ?メロメロに可愛いって。
「……なに?ヒメちゃん、甘えたなの?」
「うー……あまえりゅ。」
「あまえりゅ」って。
あまりに可愛すぎるヒメに、ついつい俺も小さな身体をぎゅっと抱きしめた。
そうなんだよ!
そうなんだよな!
時々、こういうとこあんだよ、ヒメは。
甘ったるい二人の横では、未だにヒメ兄・チサトがルイに辛子明太子を詰められている。
しかし、もう俺の目にはヒメしか見えていない。
「……ねぇ、かじゅきぃ?」
「…………んっ!?」
“ねぇ、かじゅきぃ?”