「だから出てって!」


「うるせぇなぁ。」


「せっかく迎えに来てくれたんじゃん!あんなに一途な女の子泣かすなんてサイテーだよ!」


「一途じゃなくてホラーの間違いでしょ…。」


「酷い!チーくん本当にサイテー!!」






ヒメとヒメ兄・チサトが大喧嘩をしている。




あれから、情念のマッシュルーム女・ルイは二日に一度は我が家に足を運び、ヒメ兄・チサトを連れ戻そうと奮闘中。



ヒメはそんなルイと意気投合してしまったようで、すっかりルイの味方だ。






「とにかく出てって!!」


「気が向いたらね〜。」


「ムカツク!!」




チサトの胸ぐらを掴むヒメを、止める俺。



「ヒメー。そのくらいにしろって。」


「カズキはいいの?このまま、チーくんがここにいていいの?」


「…それは……。」


「ほらぁ!!」


「いや……でもさ…。」




はっきりしない俺の態度に、余計に不機嫌になるオヒメサマ。



「もう、いい!!キライ!!」